第二次世界大戦前のジャガーでは数少ないピュアスポーツカーであり、戦前ジャガーの最高傑作としても名高いこのSS100は、1935年にロンドン・モーターショーにて発表されました。 いかにもジャガーらしく古典的魅力に溢れる美しいボディは、ジャガー社創始者であるウィリアム・ライオンズ卿が自らデザインしたもの。 優雅で曲線的なフェンダー、長大とも言える特徴的なボンネット、大型のヘッドライトはジャガーの象徴となり優雅で華麗な英国製スポーツカーとして世界に認められました。
またネコ科ヒョウ属に分類されるジャガーが跳躍する姿を形取られたアイコンが登場したのもSS100が初めてです。また飛行機に使われていたエンジン、「ジャガー」の名を車名に使用した最初のモデルでもありました。 当時のスポーツカー愛好家の間で高い人気とラリーなどのモータースポーツでも華々しい戦績を挙げています。
ところが、第二次世界大戦が勃発した影響で1939年には生産中止を余儀なくされ、その生産台数は314台に終わってしまいます。 しかし、現代においても英国スポーツカーの傑作として敬愛されています。
価格は1936年当時、2.5Lバージョンは395ポンド、2021年現在の28,000ポンド相当（370万円）、3.5Lバージョンは445ポンドで販売されました。 しかし驚いたことに誕生74年後の2010年のオークションでは66万6,270ポンド（約8千850万円）の値をつけました。 そこからさらに値上がりが続き2021年現在、保存状態の良い個体は、その希少性のため70万ポンド、およそ9千300万円以上で取引されています。
●全長×全幅×全高：3810×1600×1372mm
●排気量：3485㏄

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